イ・サンホ-「いったいなぜ、ただの一人も救助できなかったのか?

 

1995MBCに入社し、社会部・政治部などを経て深層報道番組の司会を務めたイ・サンホ記者は、歴代政権の権力不正事件を告発し多くの特ダネをとり、2005年には「サムスンXファイル」報道で韓国記者賞を受賞した。現在はオルタナティブメディア「GOバル(告発)ニュース」を通し、取材及び制作活動に邁進するイ記者は、主流メディアが報じない真実を暴きだし、韓国を代表する探査専門記者として確固たる位置を占めている。

4.16セウォル号沈没事件」当時、昼夜問わず珍島ペンモク港の現場に張り付き、真実を知らせるための長い死闘を繰り広げたイ・サンホ監督は、時間が経つにつれ、事件が急速に忘れ去られてゆく様を見て映画制作を決心することになった。「セウォル号沈没直後の72時間の『ゴールデン・タイム』の間、いったいなぜ、ただの一人も救助できなかったのか?」という解消されない疑問のなか、イ監督は「ダイビング・ベル」投入という象徴的な事件を通し、国家または政府というコントロールタワーの不在というセウォル号惨事の本質的な問題に、再度光を当てようとする。ドキュメンタリー『ダイビング・ベル』は、これまで私たちが簡単には接することのできなかった彼の奮闘がそっくりそのまま描かれた真実の記録である。

経歴

2014 ドキュメンタリー『ダイビング・ベル』共同演出 

2012 オルタナティブ言論「Goバルニュース」での取材・制作活動を始める

2005 「サムスンXファイル」報道で韓国記者賞受賞

1995  MBCに入社。社会部・政治部を経て、深層報道番組の進行                       

アン・ヘリョン-「韓国社会の構造的矛盾を解くきっかけとなれば・・・」

1990年代半ば、ビデオジャーナリスト第1世代として活動したアン・ヘリョン監督は、社会問題に対する関心を幅広く表現する映像ジャーナリストであり、数多くの作品を記録した。特に、在外コリアンたちへの広い理解と関心を寄せていたアン監督は、進歩的ジャーナリストグループの「アジアプレス」で活動、東アジア地域を横断し、在日コリアンの民族教育問題、忘れさられた韓国映画史の記憶などに関する作業を丹念に行ってきた。2002年の『沈黙の叫び』、2003年の『いまでも消えない傷たち』などの制作を通して、継続的に慰安婦問題や在日コリアン問題で先頭に立ってきたアン監督は、2007年、朝鮮人元慰安婦・宋神道(ソン・シンド)ハルモニの10年間に及ぶ裁判と闘争を描いた長編ドキュメンタリー『俺の心は負けていない』を通し、観客に深い感動を贈った。

4.16セウォル号沈没事件」に関するドキュメンタリー制作へのイ・サンホ監督の企画に共感し、共に意気投合したアン・ヘリョン監督は、ドキュメンタリー制作を通して、水面下に沈んでいた事件の真実へ、一歩また近づこうとする。

2004 『ダイビング・ベル』

2007 『俺の心は負けていない』-2008年第9回全州国際映画祭「韓国コンペティション大賞(JJ-STAR)」特別言及賞受賞

 

2003 『いまでも消えない傷たち』